狩猟の村丹波山とは
狼信仰が古くから根づく奥秩父山塊。
その中心にある関東で最も人口が少ない村、丹波山村(たばやまむら)。
雲取山・飛龍山・大菩薩嶺など2000mを超える山々に囲まれた深い森と、多摩川源流の清らかな水が流れているこの村では、今でも狩猟が盛んに行われています。
丹波山村の狩猟文化
その地に住む丹波山村の猟師は、急勾配な山を登る強靭な足腰、自然と対峙するための経験と知識、そして獲物を仕留める的確な技術を身に着けます。
この村は稲作に適した場所が少なく、昔から農作物だけでは、越冬に十分な食料を確保することができませんでした。
そのため、晩秋から春の訪れまでの間、命を繋ぐ糧として鹿・猪・熊といった山の幸はとても貴重な栄養源になっていました。
それを確保する丹波山村の猟師たちは丹波山村には欠かせない存在であり、村人から頼りにされる存在でした。
丹波山村の猟師は、山の神を崇拝し、先人からの教えを忠実に守り、村の狩猟文化を今に受け継いできました。
飽食の時代となった現代。 狩猟で得る栄養は村民にとっても必要不可欠なものではなくなりました。しかしながら、丹波山村には今も変わらず、祖先から受け継ぐ「狩猟文化」を大切に守り、狩猟で獲れた動物を「山の神様からの授かりもの」として尊ぶ風習があります。
狩猟学校とは
狩猟の村丹波山村の猟師は、動植物が絶えないよう、森の環境を整え、獲った獲物に敬意を払い、余すころなくいただく、日頃から道具を整え、畑を耕し、人が豊かに暮らせるよう日々行動しています。
丹波山村狩猟学校では、先人猟師の教えを忠実に守り、この「獲る、食べる、作る(創る)、育てる」という丹波山村猟師の日常を「学び」「体験」できる自然体験学校です。
インストラクター
中澤正毅 / タバジビエ
ジビエ処理場施設責任者。
罠猟、猟犬を用いた地元巻き狩りグループへの参加、
犬なし単独銃猟による管理捕獲に通年関わる。
文化継承、管理捕獲従事者の増加を目的とした活動を行う。
保坂幸德 / タバジビエ
罠猟、銃猟を中心とした狩猟活動の他、
野生鳥獣の解体、ジビエを使った創作レシピの開発や
伝統野菜の耕作活動までマルチに活動を行う。